与える愛の魔法で幸せになる7つのルール

ルール1  見返りを求めない

「与える愛」とは、相手の幸福を願って、相手の良いところを伸ばしたりするような愛情の在り方です。それとは逆の「奪う愛」は、自分の欲が動機になっているもの。例えば、相手が喜ぶようなことをしてあげたとしても、「相手を振り向かせたい」という支配欲からの行動なら、それは奪う愛です。現代は何にでも対価を求める風潮がありますが、愛を与えたときに見返りを求めてしまうと、「奪う愛」になってしまいます。まずは「見返りを求めない」と決めるだけでも心に大きな変化があるでしょう。

ルール2 心の奥底から湧き出る「幸福感」がある

「与える愛」と「奪う愛」の違いは、表面上は分かりにくいものです。ですから、自分の心がどんな状態なのかを、もう一人の自分が自分を見るような気持ちで点検することが大事になってきます。例えば、あなたが誰かを褒めたとしましょう。そのとき心の中に自分の欲はなかったか、神様が見ていると思って点検するのです。あなたの行為が本当の「与える愛」になっていれば、心の奥底から湧き出てくるような「幸福感」があるはずです。なぜなら、霊的に見れば、愛を与えた人には、神様の光が燦々と差し込むからです。

ルール3 「すでに与えられていること」に気づく

「与える愛」を実践しようと思っても、なかなかできないのが人間というもの。そこで大川隆法総裁が教えてくださっているのが、「愛の貸借対照表」です。1枚の紙を用意して真ん中に線を引きます。まず右側に、両親をはじめ縁ある方々から、どのように愛を与えられてきたのかを書いていく。左側には、自分が人に与えてきたことを書き出します。そうすると、私もそうでしたが、与えたことよりも与えられたことのほうが多いことに気づいてビックリするんですね。自分はこんなにも愛されてきたのかと気づくと、それが与える愛の原動力になっていきます。

ルール4 まず「愛しています」と伝える

みなさんにおすすめしたいのが、身近な人に「愛している」と表明することです。「あなたのこういうところが素敵ね」と心から褒めたり、「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えたりすることには1円もいりません。直接言うのが照れくさければ、カードなどに書いて伝えていただきたいと思います。これまで人生相談を受けてきたなかで驚いたことのひとつが、これが苦手な人が少なくないこと。そして、愛を伝えたときに劇的な効果があることです。霊的に見れば、愛を伝えた相手にも、自分の心にも、神様の光が届くのだと思います。

ルール5 慈悲魔にならないよう気をつける

いつの間にか、与える愛が奪う愛にすり替わってしまうときがあります。気をつけたほうがいいのが、「慈悲魔」になってしまうこと。相手のためを思ってしたことが、その方の欲を膨らませてしまう場合があるのです。慈悲魔にならないためには、智慧が必要です。その智慧とは、相手が何を求めているのか、どうすれば相手の魂が成長するのかといった観点から、相手に必要なものを見抜くことです。智慧を得るのはとても難しいですが、神様の価値観や善悪の基準を学んでいくなかで、磨かれていくものだと思います。

ルール6 「与える愛」の人で満ちたら、この世は天国に

与える愛に生きる人で満ちた社会を想像してみてください。ほかの人の幸せを願い、それを自らの幸福とするような人であふれたら、この世はそのまま天国に近づきます。死後、天国に還ることができる条件も、他人の幸福を祝福できるかどうかです。ひとりでも多くの人が与える愛に生きるの中にしていきたいですね。

ルール7 神様の愛に気づく

私たちが気づくか気づかないかに関わらず、神様はすべてのものを与えてくださっています。神様の愛に、挫折のなかで気づく人もいれば、誰かの言葉で気づく人もいますが、与える愛の実践も、神様の愛に気づくありがたい機会だと思います。見返りを求めずに愛を与えたとき、「神様もこうやってすべての人を慈しみ、愛してくださっているんだな」と、神様の気持ちがほんのちょっと分かる瞬間があるはずです。それは人生のきらめきのときです。みなさまにそんな幸福な瞬間が訪れることをお祈りしています。

神様の愛と同じ

「与える愛」というのは、教えられなければなかなか分からないものです。普通は、「愛してほしい」「愛してもらえたら幸せになれる」と思うものですよね。でもそれは間違いで、「見返りを求めずに人を愛しましょう」という与える愛が大切です。
なぜならば、神様は、進歩と調和のなかで人々が魂を成長させていくことを願っておられます。与える愛というのは、そうした神様の愛を感じ取れる、現代的な“常識”を超えた、偉大な愛の在り方だからです。

離婚の危機を乗り越えた

ここでは、いくつか身近な例をご紹介しましょう。
あるとき、私が担当していた研修に、暗い顔をして参加された男性がいました。その方は、ご家族とけんかして、離婚騒動になって家を飛び出し、心を落ち着かせたくて精舎にいらしたのです。
研修でお伝えしていたのは、褒めることの美しさでした。「愛してくれない」と苦しみをためるのではなくて、まず自分から愛を差し出しましょうということです。その男性に、終了後、研修の感想を聞きましたら、「褒める大切さが、こんなに心に響くなんて」と、涙をため驚きを隠せないようでした。実は、奥様を褒めたことがないとも……。いろいろ話した上で最後に、「帰りに駅で500円でもいいからお花を買って、奥様に差し上げ、『愛しているよ』と伝えてください」と申し上げたんです。
数年後、その男性は、ご家族で精舎に泊まりに来てくれました。仲睦まじい様子が本当にうれしくて、涙が出そうでした。

自分を褒めることも大事

家族にとても尽くしているのに「努力が報われない」と感じて苦しんでいる方も多く、人生相談のときに、「そんなに尽くしているあなたは、立派なお母さんですよ。もっと自分を褒めてください」とお伝えしたところ、泣いてしまった方がいました。
完璧主義になると、理想に届かない自分は駄目なんだと思ってしまう。あるいは、相手から返ってくるものが感じられないと、自分の努力は理解されていないと思ってしまう。でも、すでに与えられていることに気づくと、見方がガラッと変わります。
この女性には、ご家族の「素敵な輝き」を探してみましょうとおすすめしました。家族のいいところや、成長したところを再発見するつもりで振り返ってみる。そうすると、家族への感謝の思いが湧いてきて、自分がしてきた努力が家族にどんな影響を与えていたかも見えてくるんですね。この方もたくさん泣いて、元気になって帰っていかれました。

相手の立場に立って考える

精舎を運営するなかで、私自身が肝に銘じているのは、「相手の立場に立って考える」ことです。
例えば、精舎までのアクセスや天候情報を細やかにお知らせするこもそうですし、禅定宿泊の予約が一杯でお断りしなくてはいけない場合にも、参加しようと思った動機やストーリーをうかがったりしています。人生相談のときも、いかに相手の立場に立てるかが重要です。相手の方の心に寄り添う感じで、その方になり切って心の内を推し量ります。
神様は、私たちが気づこうと気づくまいと、無限の愛を注いでくださっています。神様がそうであるなら、それが本来、人間に求められている在り方なのだと思います。与える愛を通して、自分も幸せになり、周りにも幸せな人を増やしていきたいですね。

(Are You Happy? 2019年3月号)

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