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0才からの愛のレッスン~目の対話・心の対話・言葉の対話~

目と目の対話・心の対話

「見つめ合う愛。見つめ合う心。それが大事。」という言葉があります。
生まれて間もない赤ちゃんは、まだお話ができません。
でも、目と目で対話することができます。
ママはときどき、おむつ替えや授乳などのお世話の手を止めて、赤ちゃんと見つめ合ってみましょう。
赤ちゃんは、目の焦点を合わせる力がまだ弱いので、ママの方から先にお目目をのぞきこんであげてください。
赤ちゃんを横抱きに抱っこしたときのママと赤ちゃんの目の距離ぐらいがちょうどいいですね。

また赤ちゃんは、ママの表情を真似するので、ママは目尻にしわを寄せて、口角を少し上げてにっこりと笑って瞳をのぞきこんであげましょう。
目と目で見つめ合うと、心が通い合います。
愛が通い合います。
「目は口ほどにものを言う」と言いますが、本当にその通りで、目は口以上に雄弁に愛を語るものです。

「目を見つめるのに慣れていない」というママもいらっしゃいます。
でも大丈夫。
赤ちゃんはママのことが200%好きです!
ママに見つめてもらえることが何よりもうれしいのです。
「自分からわが子の瞳をのぞきこみ、5秒以上笑顔で見つめる」を毎日やってみてください。
やがて慣れてきて、抵抗がなくなりますよ。

言葉の対話も始めましょう

早い赤ちゃんだと生後2~3カ月から「うにゃうにゃ」と何かを話しはじめます。
こういう赤ちゃんは、語ろう、伝えようという意欲が旺盛なのだろうと思います。
対照的に、とても静かな赤ちゃんもいます。
個性はいろいろですが、どの子も、体が育っていくように、内面では、心が育っています。
知りたい、話したい、伝えたいという意欲も育っています。

言葉とは本当にありがたいものです。
言葉があるからこそ、さまざまな物や感情や事象を、世界中の皆が共通して認識し合えたり、お互いに理解し合えたりします。
言葉で自分を表現し、言葉で相手を理解し、言葉で人生を変え、世界を変えていくことができます。
子供が、豊かな言葉の世界で生きていけるように、どうか赤ちゃんのうちから言葉でもたくさん対話してください。

始めは物の名前や、簡単な感情から。
「これなあに?」「それはね……」と、目と目を見交わしながらゆっくりお話ししましょう。
対話とは、一方的に語るものではありません。
まず、相手の言葉を受け止め、次に、相手が受け取りやすい球を投げ返す、愛にもとづく心のキャッチボールです。
相手はいろんな球を投げてくるので、受け止めるにも練習が必要です。

相手が受け取りやすい球を投げ返すのは、もっと練習が必要です。
大切なわが子と共に、日々、愛のレッスンをいたしましょう。

(「Are You Happy?」2019年2月号)

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