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【子育て110番】上の子の本音と、真ん中の子の葛藤

子育て(上の子、真ん中の子)

もしも、未来アイテム「おとなマイク」があったら

「最近、上の子がだんだん乱暴になってきて、私が見てない隙に、下の子を叩いたりつねったりするんです。そうかと思うと、私にものすごく甘えてきて、赤ちゃん返りなんでしょうか。
でも、正直、下の子に手がかかるから、あんまり相手もしてやれなくて、こっちも疲れてるから、ついイライラして、邪険にしちゃうんですよね」

 
ふたり目が生まれて、子育てが二倍たいへんになったママさんの典型的なお悩みです。
ママたちは、自分が上の子の相手をしてあげていないことも、つい邪険にしてしまっていることも、自覚はあるんです。でも、日中は下の子の世話がたいへんでそれどころではなく、そのうえ上の子が下の子を「いじめて」いたりすると、ついカッとなって叱ってしまったり……。

 
さてここで、異次元ボックスの未来アイテム「おとなマイク」に登場してもらいましょう。
これは、まだ自分の気持ちを上手に表現できない幼い子どもが、大人のようにしゃべれるマイクです。
では、さっそく上の子にいまの気持ちを語ってもらいましょう。

 
「そりゃ乱暴にもなるよ。だって、ママのおっぱいは、この間までボクのだったんだよ。ママのおひざも、ボクのだったんだよ。それなのに、突然やってきたあのちっちゃいヤツが勝手にとっちゃってさ。その上、おじいちゃんもおばあちゃんもアイツのこと『かわいい、かわいい』ってニコニコ笑ってるし、ママはボクが何かお願いしてもテキトーにしか相手にしてくれないし、なにかっていうと『お兄ちゃんでしょ』とか言われるし、こっちだってまだ生まれて3年しかたってないのに、訳わかんない。これでグレなかったら奇跡だよ」

ということです。いかがでしょうか、うなずける意見ですね。

 

上の子の実感ベースで同等の愛を

なんだかんだで、ママは下の子に触れている時間が圧倒的に多いでしょう。だからせめて、「声」と「まなざし」と「手」で上の子に多めの愛を注いであげましょう。

 
下の子を呼ぶ回数の倍、上の子を「名前」で呼んであげてください。腕は下の子を抱っこしていても、まなざしは上の子にたくさん注いであげてください。そして下の子を抱く倍の思いを込めて、上の子を抱きしめてあげてください。
上の子が実感ベースで同等の愛を感じるためには、そのくらいの具体的行為が必要です。

ママが愛を注げば、下の子にも「多少は」やさしくなれるかも?

 

真ん中の子の抱える葛藤に注意

3人きょうだいの場合、上と下に挟まれて放っておかれる確率の高い真ん中の子は、上にも下にも嫉妬心を抱きやすくなります。

自己主張の激しいタイプの子なら、早いうちに不満をぶつけてくるのでかえって安心ですが、真ん中の子が手のかからないやさしいタイプの子である場合は、気づかぬうちにストレスをためやすいので気をつけてあげてくださいね。
真ん中のお子さんとは、できるだけママとふたりっきりの「秘密のお楽しみ時間」を作ってあげましょう。

Illustration by Mika Kameo

(「Are You Happy?」2014年9月号)

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奥田敬子 

早稲田大学第一文学部哲学科卒業。現在、幼児教室エンゼルプランVで1~6歳の幼児を指導。毎クラス15分間の親向け「天使をはぐくむ子育て教室」が好評。一男一女の母。

 

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