義母との関係が変わった!―読者の“共感力”体験

人間関係を修復するには、共感力がとっても大事。
でも実際、どうすれば苦手な人とわかりあえるの?
人間関係の問題を共感力で解決した、読者のリアルなエピソードをご紹介します。


【体験】

「ありがとう」のひと言で、あふれ出した義母の涙
(20代会社員)

小学校のころ、父が再婚した義母はしつけの厳しい人でした。あまりに厳しく叱られるので、私は義母に対して、恐怖心を抱いていました。

 

お母さんも悩んでいるんだ

高校生になっても、義母とはうまくいかず、心の距離は広がる一方。そんな様子を見かねて、父が私にこう話してくれました。
 「お母さんも子どものころは、自分の母親から厳しくされて苦しんでいたらしい。だから、突然娘になったおまえをどう育てたらいいのか、戸惑っているんだと思う」
 (お母さんも悩んでいるんだ……)
 父の言葉で、初めて母の思いを知った私は、もっと義母の気持ちを理解したいと思い、義母との会話を振り返ってみることにしました。
 すると、(私への厳しさは、私をしっかりさせるための愛情だったのかも……)と思えてきたのです。それに、私が落ち込んでいるとき、優しく励ましてくれた言葉も思い出し、涙があふれました。義母を憎む心は自然と消えていきました。

共感力(義母)1

 

ほんとうはお母さんともっと仲良くしたい

その数日後、また義母から叱られた日のこと。不思議と恐怖心は感じませんでした。義母から、「黙ってないで、なんとか言いなさいよ!」と言われ、私は今がチャンスだと思い、勇気を出して伝えました。

 「わが子でもないのに、いつも厳しく叱ってくれて、ありがとう」

 すると、その瞬間、怒っていた義母の顔が硬直し、突然、涙を流して、「ごめんなさい……」と謝り始めたのです。私もずっと抑えていた感情があふれ、「ほんとうはお母さんともっと仲良くなりたい」と本音を伝えました。ふたりの心が通い合った瞬間でした。

 それ以来、自然と会話も増え、ほんとうの母親のように甘えたり、相談できる仲になりました。
 考えてみれば、義母のしつけのおかげで、社会人になってから恥をかかずにすんだことも多々ありました。義母の立場で、娘に厳しくするのは本来、とても勇気のいること。今では、そんな義母の深い愛に心から感謝しています。

(2012年4月号)

共感力(義母)2

 

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