「めんどくさい」が蔓延した組織を動かすには
T 社会人の長女と中学3年生の長男がおり、中学校のPTAで、学校周辺の見回りや地域住民の方との交流をする「校外委員」の副委員長をやっています。今は夏祭りのパトロールの割り振りなどを考えているんですが、委員長がまったく働いてくれないんです! 必要な仕事でも「そんなめんどうなことしなくていい」「Tさんに任せます」と丸投げしてくるのでみんな困っていて。
釈 なるほど。その方は男性ですか?
T はい。長くPTAに携わっている方ですが、みんな「仕事をしない委員長」と知っているので、誰も副委員長に手を挙げなかったんです。「これはまずい」と、私から立候補しました。
釈 立派です。「大変なことはやりたくない」方々の中で勇気を出して手を挙げたけれど、その後が立ち行かなくなっているという状況ですか……。Tさんは今までどういうお仕事を?
T 派遣で事務仕事をしていました。
釈 今までの経験とはまったく違う「組織を動かす仕事」をすることになったんですね。大変ですが〝わらにもすがるような思い〟の今こそ、ある意味で組織論を学ぶチャンスかもしれません。ここは腹を括って頑張りましょう。まず、リーダーとしてやるべきことの第一は、「この組織は何のためにあるのか」というミッションをはっきりとさせることです。Tさんは、今の校外委員の活動はやりがいがあると思いますか?
T そうですね……。去年の見回り中、学校の近くに暗い道が多いことに気づき、「こんな危ないところを子供たちは通っているんだな」と感じました。子供を守る仕事というのは、大きなやりがいです。
釈 素晴らしい! 「ミッションのもとに人をまとめ、個人でやるよりも大きな成果を生み出す」というのが〝マネジメント〟です。大川隆法党総裁の著書で、『未来創造のマネジメント』や『リーダーに贈る「必勝の戦略」』(幸福の科学出版)など、Tさんにぴったりの兵法書がたくさんあります。自分ならどうするかをじっくり考えながら、読んでみるといいですよ。
T これを機にがんばってみます!
善悪を分け、地域の希望に
釈 子供を守り、地域の健全化を図るというのがPTAの理念ですね。リーダー自身がその使命を尊いと思えているかがポイントですが、問題の委員長はなぜその状態で長くPTAに?
T 本部の仕事がやりたいそうで、誰も口を出せなくて……。実は私がPTAに入る数年前、学校でひどいいじめ問題が発覚したことがあったんですが、PTAはそれを知っていたのに見ないふりをしていたらしいんです。
釈 大人がそんな状態では、子供たちは救われません。どんな組織でも善悪のけじめがつけられないと、柱のない家のようなもので必ず混乱します。正義の柱を立てないといけません。この「善悪を分ける智慧」を学べるのが宗教です。半ば〝地獄化〟している学校で、Tさんが勇気を出して戦おうとしているのは、学校にとっても地域にとっても、大きな希望だと思います。
T 実は他のお母さんとお話をして、「提案したいことがあるけど言えなかった」と、賛同者も5人ほど出てきてくれたんです。
釈 仲間が出てきたのは心強いですね! 正当な意見も言えず、やっても無駄というような〝空気の支配〟は、力を合わせて打ち破らないといけません。幸福実現党も、悩み相談&解決ネットワークである「ハッピー・ライフ・ネットワーク」を立ち上げました。いじめ撲滅や不登校、障害児支援や介護など、地域の問題解決に取り組んでいます。 悩んでいる方にはぜひご紹介ください。Tさんは明るくて、周囲を元気にする力をお持ちです。愛する子供たちを守る地域の輪が広がりますよう、お祈りしています!
T 今日は釈党首に勇気をいただけました。ありがとうございました!
Shaku’s Advice
「子供を守る」という
使命感と情熱で
“空気の支配”を打ち破れ!
(2017年8月号「釈量子のお悩みクオンタムリープ」)