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一年の計は元旦にあり〔子育て110番〕

新年は心の節目

新しい年の始め、ママたちはどのようにお過ごしですか?子育てをしていると、年の瀬も新年も関係なく、一日一日を過ごしていくことで精一杯になったりしますよね。でも、だからこそ、年が改まって新しい太陽が昇るとき、流れてゆく日々の途中で少し立ち止まり、心を落ち着けて「今年はどんな一年にしようか」と考えてみてはどうでしょうか。
「一日の計は朝(あした)にあり、一年の計は元旦にあり」といいます。物事は始まりが肝心で、最初にきちんとした計画を立てたり、志(こころざし)を立てたりすることが大切だということわざです。やはり、仕事や事業を成功させるにも、受験に合格するにも、理想の自分に生まれ変わるにも、まず最初に、志と計画を立てることが大事なのです。
「こうなったらいいな~」「こんな人になりたいな~」と思っていても、気分に流されて毎日を送っていては、昨日と同じような今日が続き、去年と同じような今年がまた過ぎていきます。そういう日々をリセットして新しい一歩を踏み出したい人にとって、新年はとても良い節目です。

希望と祈り

「でも、どうせ2月には忘れてるんだよな~」という方におすすめなのが、祈りです。毎日お祈りをして、三日坊主になりそうな自分を、神様や天使に引っぱってもらいましょう。人生は自助努力が基本です。でも、毎日鋼のような意志で精進し続けられるわけではありません。だから私は、「今日も頑張れますように」「目標を諦めない自分でいられますように」「頑張りますから、どうぞお導きください」と毎日お祈りしています。素直な心があれば、神様や天使があなたを引っぱってくれます。素直な心とは、あれこれ言い訳せずに、教えられた通り努力してみようとする心です。「でも~」「だって~」「どうせ~」と言わない心です。
新年こそ、素直な心に立ち返るチャンスです。これまでの殻を脱ぎ捨てて清新(せいしん)な気持ちになり、親子で夢や希望を語り合い、親は親で、子供は子供で、それぞれ一年の計を立てましょう。

イギリスのナニーの知恵

大事なポイントは、計画倒れにならないこと。子供の計画も、頑張って続けられるように応援したいものです。以前TVで見たイギリスのナニー(保護者の代わりに子供のしつけや勉強、情操教育も行う乳幼児教育の専門家)の素敵な知恵をご紹介しましょう。すご腕のナニーは、子供を一個の人格として尊び、信頼関係や対話をとても大切にします。生活習慣の決まり事や勉強の計画も、一方的な押し付けをせず、子供の気持ちや意見をじっくり聞いて、その子の考え方や自主性を重んじながら一緒に決めます。
勉強や決まり事が約束通りできた日は、その子の机の上の大きなガラス瓶に、美しいビー玉を一個だけ入れてあげます。自分が頑張った分だけビー玉が貯まっていくのを、子供は誇らしい気持ちで毎日眺めます。そして、瓶がいっぱいになったら、敬愛するナニーからの賞賛と、うれしいご褒美をもらい、達成感と自信と誇りを手に入れるのです。
さあ、希望と祈りと日々の努力で、素晴らしい一年を送りましょう!

(「Are You Happy?」2018年2月号)

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