子育て110番_201712

子育て110番 vol.78「聖人・偉人の 名言・名句を暗記しよう!」

「私の子育て、これでいい?」――子育て中のママたちは、毎日が試行錯誤の連続です。そんなママたちに、大切な子育てのヒントをお届けします。

明倫小学校の素晴らしい伝統

明治維新の志士たちを育てた偉大な教育者である吉田松陰先生の出生地・山口県萩市にある明倫小学校では、毎朝、朝の会のときに、松陰先生の言葉を朗唱するという伝統があります。

1年生の1学期には、「今日よりぞ 幼心を 打ち捨てて 人と成りにし 道を踏めかし」を唱えます。これは「今日からはもう、親に甘えたり怠けたりする幼子のような気持ちを捨て去って、立派な人となるための道を歩いていきましょう」という意味です。

2学期になると「世の人は よしあし事も いわばいえ 賤が誠は 神ぞ知るらん」を唱えます。意味は「世間の人は、私のとった行動をいろいろ言うだろうが、言いたければ言えばいい。日本の国を思う私の真心を、神様だけは知っていらっしゃるだろうから」です。これが6年生まで続きます。

昔から「素読」という学習方法があります。難しい言葉でも、毎日声に出して言うことで、次第にその意味が理解できるようになり、やがて、その言葉に込められた精神までも自分のものになっていくという、素晴らしい徳育の方法です。

日本初のノーベル賞受賞者である湯川秀樹博士も、5才から祖父に『論語』などの漢籍の素読を習ったことは有名ですが、後に博士は、「意味もわからずに入っていった漢籍が、大きな収穫をもたらしている」と語っています。

明倫小学校の子供たちも、やがて思春期になり、大人になり、いろいろなことで迷ったり間違えたりすることもあるでしょうが、そんなとき、胸の奥のどこかにある松陰先生の言葉が、自分を助けたり、励ましたりしてくれるのではないでしょうか。

暗記するなら聖人・偉人の名句を

今は、マンガやアニメにも感動的で奥深い作品が多く、主人公の生き様やセリフからよい影響を受けている子供たちも多いでしょう。とてもいいことだと思います。ただ、それだけでよしとせず、聖人や偉人の言葉にも多く触れさせてあげてください。なぜなら、聖人や偉人の言葉には、現実に、世を照らす光となって生きた尊い人生の重みが映されているからです。

私は中学1年の時、百人一首の百首を1週間で覚えることに挑戦したことがあります。頭脳訓練になりましたし、古文の成績も上がりましたが、実はちょっとした弊害もありました。百人一首はなんと43首が大人の恋の歌で、「あなたと別れる夜明けが恨めしい」とか「夜は燃えて昼は消える恋心」とかの和歌に影響されて、やたらとませたことを考え出したのです。単に私個人の傾向性の問題かもしれませんが(笑)。

百人一首などの文学作品の暗記は、知識や教養になります。ただ、聖人・偉人の名句の暗記は、それにとどまらず、優れた人格形成の力にもなります。

「導きの光」という言葉がありますが、尊い神仏の教えを人々に伝えた聖人や、人類のために偉業を遺した偉人の人生は、その生涯そのものが導きの光です。だから、伝記はたくさん読ませてあげましょう。また、聖人・偉人が遺した珠玉の言葉も、子供たちが暗闇で迷ったときにきっと「導きの光」となって道を照らしてくれます。子供たちの幸福で明るい未来のためにも、積極的に覚えさせてあげるとよいでしょう。
 


 
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