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わがままが通らないと泣き叫びます。

子育て奥田さん201203月号

Q.わがままが通らないと泣き叫びます。

3歳の女の子です。気に入らないことがあったり、わがままが通らないと、「キャー」と大声で叫び、手がつけられなくなります。幼稚園でも問題児のようです。どうすればおさまりますか?

 

A.子どものわがままに、決して折れない覚悟を。

 

「うちの子は頑固だから」

 お友だちが使っているオモチャが気になる→横から奪い取る→先生に、「黙って取ってはいけないよ。まず、かーしーてって、お口でお願いしましょう」と言われる→「キャー!」と大声を発しながら大の字に寝転ぶ。
 あるいは、お菓子売場で「これ買って」と言う→ママに「ダメよ」と言われる→「キャー!」と大声で泣き叫ぶ→そのまま10分以上泣き止まない。
 よく見かける光景です。こうしたお子さんは、たいてい毎日のように大声を上げます。どうしていいかわからずに困り果てたママから、相談をいただくこともよくあります。
 その際、「うちの子は頑固だから……」とか、「この子、すごくわがままで、きかないんです」とおっしゃる方が多いのですが、どうやら多くのママは、わが子の困った行動の原因が、その子の持って生まれた性格にあると思っていらっしゃるようです。

 

「わがままの通し方」を学習した子ども

 けれども、私は、このようにママにお話しします。
 「これは、お子さんの性格の問題ではないと思います。お子さんが2、3歳までに、“大声で泣き叫んだら、最後は大人が折れて、自分のわがままが通る”ということを教え続けた人が、家族の中にいらっしゃると思いますが、いかがですか?」と。
 幼児は案外、合理的にできていて、どんなに泣き叫んでも「ダメなものはダメ」と突っぱねられると、泣き叫んでも効果がないと学習します。逆に、最初のうち「ダメ」と言われても、泣き叫んでいるうちに「仕方ないわね」と親が折れて、結局わがままが通るという経験を重ねると、“泣き叫ぶという上手い方法”を学習します。
 実は断乳もこれと同じで、ママが覚悟を決めておっぱいを止めると、72時間(3日)後には、子どもはおっぱいを求めなくなります。しかし、子どもが泣き叫ぶたびに仕方なくおっぱいを与え続けていると、強い執着を持って、一層おっぱいにすがりついてきます。

 

“折れないであげる”という大きな愛

 このようにお話しすると、ママたちは、「私が、泣き叫ぶことを教えていたんですね。今からでも修正できますか?」と不安そうにおっしゃいます。もちろん、何も遅すぎることはありません。今日から、子どもが泣き叫んでも折れないママになれば、子どもは数日で学習します。ママは泣きたくなるほどたいへんだと思いますが、ひと山越えれば子どもは「泣き叫んでも無駄」と学習して、すぐに落ち着くでしょう。
 もしも、泣き叫ぶ状態を許し続ければ、子どもは、なかなか自己中心的な幼児性から抜け出せず、長い間親子で苦しむことになります。子どものわがままに折れないで、立ちふさがってあげることは、とても大きな愛だと思います。

(2012年3月号「子育て110番」)

奥田敬子 

早稲田大学第一文学部哲学科卒業。現在、幼児教室エンゼルプランVで1~6歳の幼児を指導。毎クラス15分間の親向け「天使をはぐくむ子育て教室」が好評。一男一女の母。

 

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