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「嫉妬社会をどう行き渡っていくか」男の嫉妬学 第2回【試し読み】

2016年2月23日、東京都・幸福の科学総合本部で説かれた法話から抜粋してご紹介します(全5回)

欠点を長所で補い合う人の組み合わせ

前回は、「男の嫉妬」の具体例として、難しい人間関係の問題など、私の商社時代の体験も交えながら紹介し、この世の中は生きにくい「嫉妬社会」となっていることを述べました。

では、宗教の世界であれば嫉妬はないかといえば、必ずしもそうとは言えません。

例えば、幸福の科学は一九八六年の立宗からすでに三十年が過ぎていますが、振り返ってみると、さまざまなことがありました。

立宗当初、当会に集ってきた人々は、よく言えば個性が強い、悪く言えば問題の多い人々でした。そのころのことを知っている人ならば、「先生はよくこんな人たちを使って仕事をしているな」と感じていたかもしれません。

当時の執行部は、それぞれ一人でやったら目茶苦茶になるようなタイプばかりではあったものの、「何人かを集めて、欠点を潰し合い、長所で補うように、うまくつくれば、何とか回るかもしれない」と思い、そういった危うい組み合わせでやっていました。個人個人を見ると、けっこう問題が多く、油断も隙もない人が多かったかなと思います。

しかも、私よりも年上で人生経験の多い人が多く、あまり直接的に言うと、やはり、「指導されているらしい」と思って腹が立ってくることもあるらしいのです。

そこで、そのときの私としては、指導は遠まわしにするようにして、あとは、その人の欠点を補うタイプの人と張り合わせる感じにして使う方法を取ることがよくありました。要するに、顔を合わせて仕事をすると、お互いにチェックし合い、相手の弱点なり失敗するところなりが分かるような組み合わせをつくるかたちでやっていたわけです。そのような張り合わせ方をすることによって相殺し、中道に入れるようにするという組み合わせをつくっていた覚えがあります。

ちなみに、政治家の世界などでも、どうも、そういったことをすることがあるようです。政治家にはクセのある人が大勢いるため、極端に持っていかれないように、少々異質なタイプを張り合わせながら運営することが多いらしく、そういう技術はあるようです。

組織の規模が大きくなると立場の逆転も多くなる

宗教として活動をしていると、やはり、バラバラにさまざまな人材が集まってきます。幸福の科学でも、今は新卒を採っているので、新卒から上がってくる場合もありますけれども、年齢、男女問わず、さらに職歴も問わずに大勢の人が入ってくるため、なかなか苦労をするわけです。

そうすると、上下のつけ方がとても難しく、ワンタッチ早く入ったというだけで管理職になったような人などは、しばらくすると役職と実力に違いが出てきたりすることもあります。

また、人数が多くなってきたら、どちらが先に入ったかも分からなくなってきます。何度か異動しているうちに、「こっちが先にいて、こっちが後から入った」というようなことが分からなくなり、立場が上下逆になるなど、洗濯機でかき回されたようになることも多くあるのです。

ただ、そのなかで非常に苦しんだりする人もいるだろうとは思いつつも、こちらのほうはそこまで気にしていられないところもありました。個人的には気にしてダメージを受けた人もいたようではありますが、組織の規模が大きくなると、そういうことはなかなか分からなくなるものです。

いろいろと述べましたけれども、世の中を行き渡っていくためには、「嫉妬をどのようにかわしていくか」「嫉妬をも利用しながら、いかにして駒を前に進めていくか」といった術を学ぶべきではないかと思います。

この法話をする際に、幸福の科学の秘書部門である宗務本部のベテランと、「宗務本部の上位役職者として今でも残っている人たちは、みな、嫉妬されずに、いつの間にか偉くなった人ばかりだね。嫉妬をかわすのがうまかったんだね」という話をしていたのですが、そういうことは意外に分からないのです。長所としてはよく分からないものの、隠れておとなしくしているように見えながら、いつの間にか上がってきている人がたくさんいるわけです。

そういう人には、それなりに世間解があるのかもしれません。

周りの人々の感じ方を量れるかどうか

一方、若いころの私は、どちらかといえば角のあるタイプでした。

自分の父親からして、そういうところがあり、息子を教育するときにも、「角ばってない男は駄目だ。最初から丸いと駄目になるから、もっと角ばっていていいんだ。尖っていていいんだ」などと言う人だったのです。自分自身がそういった生き方をしてきたから、息子にもそんなことを言っていたわけです。

私も調子に乗って、そういう感じで生きていたのですけれども、世間では、〝転がる石〟は必ず丸くなるようになっているように、角を矯めていくような仕事をさせられるものです。そのため、「人間関係で損をしたなあ」と思うようなことも数多くありました。露骨に嫉妬されて、いびられたり怒られたりしたこともずいぶんあったのではないかと思います。

ここは、結局、自制心の問題と、「相手や周りの人、聞く人、接する人々がどのように感じるか」という、山びこのように返ってくるものまで量れるかどうかというところにかかっているのではないでしょうか。つまり、自分自身の「言いたい」「行動したい」という衝動と、周りの人々との調和を保つところを、うまく切り抜けていかなければならないということです。

大川隆法 Ryuho Okawa

幸福の科学グループ創始者兼総裁

幸福の科学グループ創始者 兼 総裁。1956(昭和31)年7月7日、徳島県に生まれる。東京大学法学部卒業後、大手総合商社に入社し、ニューヨーク本社に勤務するかたわら、ニューヨーク市立大学大学院で国際金融論を学ぶ。81年、大悟し、人類救済の大いなる使命を持つ「エル・カンターレ」であることを自覚する。86年、「幸福の科学」を設立。信者は世界100カ国以上に広がっており、全国・全世界に精舎・支部精舎等を700カ所以上、布教所を約1万カ所展開している。説法回数は2800回を超え(うち英語説法120回以上)、また著作は30言語に翻訳され、発刊点数は全世界で2400書を超える。『太陽の法』(幸福の科学出版刊)をはじめとする著作の多くはベストセラー、ミリオンセラーとなっている。また、映画「心に寄り添う。」(ドキュメンタリー・2018年5月公開)、「さらば青春、されど青春。」(実写・同年5月公開)、「宇宙の法-黎明編-」(アニメ・同年10月公開)、「僕の彼女は魔法使い」(実写・2019年公開)など、15作の劇場用映画を製作総指揮・企画している。ハッピー・サイエンス・ユニバーシティと学校法人 幸福の科学学園(中学校・高等学校)の創立者、幸福実現党創立者兼総裁、HS政経塾創立者兼名誉塾長、幸福の科学出版(株)創立者、ニュースター・プロダクション(株)会長、ARI Production(株)会長でもある。

大川隆法公式サイト

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