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(試し読み)メガネを選ぶ「岡野宏のビューティーレッスン さあ、はじめましょうか!」第13回 

40年にわたりNHK美粧部に在籍し、国内外の女優や政治家などのメークアップに携わってきた岡野宏さんが考える「魅力ある人」とは? さあ、一緒に美しさへの一歩を踏み出しましょう。
 

メガネはその人の顔になる

版画家の棟方志功さんといえば、版木に吸い付くように目を寄せ彫る姿が印象的で、黒縁のまん丸なメガネが彼のトレードマークです。その棟方さんがフーッと息を吐きながらメガネを顔から外しました。(ええっ?)確かに棟方さんですが、彼の顔とは思えなかったのです。

メガネは、長い時間掛けていると鼻や口に溶け込み、顔の一部分となり、やがてはその人を表す顔そのものになります。実用重視で選ばれてきたメガネですが、手ごろな値段で、デザインも多岐にわたるようになると、選ぶのが楽しくもあり難しくもなりました。
 

メガネで今を生きる

少し前まで、メガネは顔形に合わせてフレームの大小、幅の広さ狭さ等を当てはめる選び方がほとんどでしたが、現在は顔とメガネのバランスばかり気にしているとつまらない時代です。笑福亭鶴瓶さんのように大きな丸顔に、小ぶりのメガネは顔が大きく見え、バランスからすると、外れているかもしれません。しかし、彼の親しみやすい雰囲気がよく出ているではありませんか。

経済評論家の伊藤洋一さんや澤田哲生東工大助教授が、テレビや雑誌に赤いフレームを掛けて登場されると、今という時代を感じます。学者だからということにとらわれず、自分の見せ方をはっきり出し、好みのメガネを掛けるほうが、今を生きていることが伝わってきます。……

イラスト: © K’s color atelier

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岡野宏 

岡野宏先生

1940年、東京都生まれ。テレビ白黒時代よりNHKアート美粧部に在籍。40年以上にわたり、国内外の俳優だけでなく歴代総理、経営者、文化人まで、延べ10万人のメークやイメージづくりを行う。“「顔」はその人を表す名刺であり、また顔とは頭からつま先までである”という考えのもとに行うイメージづくりには定評がある。NHK大河ドラマ、紅白歌合戦等のチーフディレクターを務め、2000年にNHK退所後は、キャスターや政治家、企業向けにイメージアップの研修や講演活動などを国内外で行っている。著書に『一流の顔』(幻冬舎)、『渡る世間は顔しだい』(幻冬舎)、『トップ1%のプロフェッショナルが実践する「見た目」の流儀』(ダイヤモンド社)、『心をつかむ顔力』(PHP研究所)等。