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(試し読み)大人色のピンク「岡野宏のビューティーレッスン さあ、はじめましょうか!」第12回 

40年にわたりNHK美粧部に在籍し、国内外の女優や政治家などのメークアップに携わってきた岡野宏さんが考える「魅力ある人」とは? さあ、一緒に美しさへの一歩を踏み出しましょう。

ピンクで若返る

聖路加病院の故日野原先生と講演会でご一緒したときに、ピンク色の話になりました。ピンクをメークや洋服に用いると、優しさ、女性らしさ、かわいさなどがふとした仕草や表情に表れます。

「ピンクには攻撃的な気分を抑え、女性ホルモンを活発にさせる働きがある」

と日野原先生はおっしゃいました。緊張を和らげ、安らぎを与えてくれるのだそうです。それとともに、ピンクは身につけた人をソワソワドキドキさせる色でもあります。

あるとき、スタジオの廊下の向こうから、森光子さんが、ピンクのブラウスを揺らしながら軽やかな足取りでやってきました。

「恥ずかしながら、ピンクを着てみたくなったの」

日野原先生いわく、ピンクを着て恥ずかしいと感じる、そのドキドキする気持ちが成長ホルモンを活発にするのだそうです。いつまでたっても準備に入らない森さんをマネージャーが着替えるよう促しました。

「だって脱いでしまうと、この気持ちが、どこかに逃げてしまうような気がするのよ」

ピンクは見た目だけでなく、心を若返らせる色だということを、森さんを見ていて納得しました。
……

イラスト: © K’s color atelier

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岡野宏 

岡野宏先生

1940年、東京都生まれ。テレビ白黒時代よりNHKアート美粧部に在籍。40年以上にわたり、国内外の俳優だけでなく歴代総理、経営者、文化人まで、延べ10万人のメークやイメージづくりを行う。“「顔」はその人を表す名刺であり、また顔とは頭からつま先までである”という考えのもとに行うイメージづくりには定評がある。NHK大河ドラマ、紅白歌合戦等のチーフディレクターを務め、2000年にNHK退所後は、キャスターや政治家、企業向けにイメージアップの研修や講演活動などを国内外で行っている。著書に『一流の顔』(幻冬舎)、『渡る世間は顔しだい』(幻冬舎)、『トップ1%のプロフェッショナルが実践する「見た目」の流儀』(ダイヤモンド社)、『心をつかむ顔力』(PHP研究所)等。