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(試し読み)<Interview>映画「しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス」監督アシュリング・ウォルシュ

「いつか画家の人生を撮りたい」と思っていた私にとって、まさに運命の出会いといえる作品です。

カナダでもっとも有名な画家モード・ルイス

電気もガスも水道もないわずか4メートル四方の小さな家で夫と慎ましく暮らしながら、素朴で愛らしい絵を描き続けたカナダの画家モード・ルイス。日本での知名度はそれほど高くないものの、本国では小品でもオークションで500万円を超え、当時のアメリカ大統領からの依頼を受けたこともある、カナダでもっとも愛されている画家だ。

妻への愛を無骨に隠しながらも、献身的に彼女を支え続けた夫・エベレットの愛に包まれ、“生きがい”である絵を描き続けたモード。そんな彼女の物語を手がけたのは、アイルランド出身のアシュリング・ウォルシュだ。自身も絵を学んでいたというウォルシュ監督は、脚本に目を通し、彼女の人生に一気に引き込まれたと話す。

「脚本を読み始めて10ページで引き受けることを決めました。有名になってからも、あの小さな家で暮らしながら絵を描き続けたことや、彼女とエベレットの関係性、そして女性画家だったことにも惹かれた理由です。私ももともと絵を勉強していて、いつか画家の人生を撮りたいとずっと思っていたので、チャンスだ! と」

モードの“偉大な作品”を再現

 
モードのことは脚本を読んで初めて知り、すぐにインターネットで彼女の絵を検索したという。最初に見たのは、3匹の黒猫の絵だった。

「絵が醸し出すフィーリングや色彩に、言葉で表現できないくらい感動したことを覚えています。その後、彼女の作品が展示されている、カナダのノバスコシア美術館を訪れたんです。実際にこの目で見ると、“何て希望や生命感にあふれたポジティブな絵なんだろう!”と、ますます感動しました。彼女の人生を考えると、つらいこともたくさんあったはずですが、そういったことが作品からはまったく感じられなかったんです。彼女はこんなふうに豊かに世界を見ていたんだということに、とても心を打たれました」……

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「しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス」

3月3日(土)よりBunkamura ル・シネマ、新宿ピカデリー、東劇ほか全国ロードショー

監督:アシュリング・ウォルシュ 出演:サリー・ホーキンス、イーサン・ホークほか 配給:松竹 2016年/カナダ・アイルランド/116分

カラフルな色彩と素朴なタッチで、カナダの美しい四季と動物たちの絵を描き続けた画家のモード・ルイスと、不器用ながらもモードを献身的にサポートした夫のエべレット。孤独だった2人が運命的な出会いを経て、夫婦の絆と慎ましくも確かな幸せを手に入れた感動の実話。

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