子育て110番_201710

日本の四季を楽しみましょう〝秋のお月見〟「子育て110番」vol.76

「私の子育て、これでいい?」――子育て中のママたちは、毎日が試行錯誤の連続です。そんなママたちに、大切な子育てのヒントをお届けします。

月へのいざない

「さっさとごはんを食べて」「さっさとおふろに入って」「さっさと寝なさい」と子供をせかしながら、今日もあわただしく一日が暮れてゆく〝子育てガチ勢〟の皆さん、こんばんは。

今宵は、皆さんの現実をちょっと横に置いて、まったりと、日本の四季と月の話をしましょう。

世界には、一年中、真夏の灼熱の太陽が照りつける熱帯気候の地域もあれば、一年中、雪と氷に覆われた寒帯気候の地域もあります。その中で、日本は「春・夏・秋・冬」という四つの季節が巡る、彩り豊かな気候風土に恵まれています。そのため、たくさんの種類の作物も獲れます。

目を閉じて、思い出してください。日本では、春にはどんな雨が降りますか? 夏の雨はどんな雨ですか? 秋の雨はどんな雨ですか? 冬の雨はどんな雨でしょうか? しとしとと静かに降る春雨、積乱雲の後に突然やってくるにわか雨、霧のように細かい小ぬか雨、冷たく凍えるみぞれ雨。日本の雨は、季節ごとに違う姿を見せてくれます。

また木々は、春には若葉が萌え、夏には青々と繁り、秋には紅葉が舞い、冬には枯れた木立がそびえます。

月もまた、四季折々の情景を見せてくれます。ぼんやりとした春霞の空にかかる朧月、暑い夏にどこか涼しさを感じさせる夏の月、秋雨に洗われた空に美しく輝く中秋の名月、寒空に煌々と冴え渡る冬の月。皆さんは、春夏秋冬、どの月がお好みですか?

お月見の由来と楽しみ方

子供を追いかけ回して世話をしながら毎日を過ごしていると、ママは、ついつい下ばかり見る生活になりがちですよね。

でも、せっかく秋が巡ってきたのですから、背中を伸ばし、上を向いて、高くなった秋晴れの空を眺めたり、家族でゆったりと中秋の名月を眺めたりしましょう。

日本には、古代から月への信仰があり、月は神様そのものだと考えられていました。またお月見の風習も、古く平安時代からあります。人々は、秋に収穫した里芋や、お米の粉(上新粉)で作った月見団子を供えて、神様に五穀豊穣の感謝と祈りを捧げたのです。

日本を護り導く神様の中に、月読命という神様がいらっしゃいます。月信仰のもとになった神様ですが、日本の食文化の基礎を作り、悪しきものを鎮めて、夜の世界を支配する神様としても知られています。

皆さんも、せかせかした日中の活動を少し反省し、荒い心の波動を鎮め、子供といっしょに秋の名月を眺めながら、神様に五穀豊穣の感謝と祈りを捧げてみませんか。

月見団子の材料のお米の粉は、今はスーパーで簡単に手に入ります。粉に少しずつ水を加え、子供といっしょにこねこねして、ゆでて冷ませばできあがり。お三方がなければお皿に盛って、花屋で買ったススキを飾れば準備はバッチリです。

さあ、子供といっしょに、冬の月とも、春の月とも、夏の月とも違う秋の月を楽しみましょう。そして、日本の古き良き風習や、月読命という神様のことなどを子供に教えてあげながら、あの満月のような明るくおだやかな心で、語り合いましょう。

アユハ10
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奥田敬子 Keiko Okuda

早稲田大学第一文学部哲学科卒業。現在、幼児教室エンゼルプランVで1~6歳の幼児を指導。毎クラス15分間の親向け「天使をはぐくむ子育て教室」が好評。一男一女の母。