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「子どもの個性は 十人十色、百人百色」子育て110番(2011年12月号)

同じわが子なのに、上の子だけ、あるいは下の子だけ理解できない。かわいいと思えない……。
そんなお母さんの悩みにお答えします。

「上の子がかわいくない……」

ふたりのお子さんを持つお母さんから、こんなお悩みの相談を受けることがあります。

どの子も愛しいわが子。同じように愛して、同じように大切に育てたい。なのに、上の子だけ、あるいは下の子だけ、あまりかわいいと思えない。  

「私はひどい母親です。こんな気持ちはいけない、いけないと思うんです。でも、どうにもならなくて、苦しくて……」

そう言って涙を流されます。
本当にひどい母親なら、こんなことで悩みはしません。わが子を愛したい、あるいは、自分の愛情不足で子どもが傷ついているのではないかと心配に思うからこそ、ままならない自分の心に悩み、自分を責めるのでしょう。

私は「いいお母さんだなあ」と思います。と同時に「まじめなお母さんだなあ」とも思います。他人が見れば、おそらくきょうだいを差別して扱っているようには見えないのでしょうが、お母さん自身にとって、同じわが子に対して抱く愛情に少しの差があることが許せないのでしょう。

個性は十人十色、百人百色

子どもへの愛情の濃淡で悩むお母さんは、世間にたくさんいます。ところが、3人以上の子どもを持つ母親になると、こうした悩みは突然減ります。 

「うちの4人きょうだいは、ホント個性がバラバラ。3番目なんて、私からすればもう宇宙人よ! なんでああなのか、私にはサッパリわからないわ」。 

そう言ってケラケラ笑っているお母さんもいます。
きょうだいが多くなると、親は、一人ひとり個性も才能も全然違うこと、それぞれに長所も短所もあること、親との相性で、わかりやすい子とわかりづらい子がいること、それが大きくなって逆転することもあること、そんな諸々を、自然と悟っていきます。

いつの間にか子どもたちが親を、多様な個性をあるがままに受け入れられる、心の広い、器の大きい人間に成長させてくれるのですね。

神様の庭に咲く百万本の花

子どもの数がふたりだと、子どもの個性の違いや、愛情の濃淡がくっきりと浮き上がって見えるかもしれません。それが、いつの間にか特定の子どもに対する親の強い執着になって、親子で苦しみをつくる場合があります。

でも子どもは、お母さんの幸せのために生まれてきたのではありません。その子らしく咲くために生まれてきたのです。

こう考えてみてはどうでしょうか。

「私もこの子も、神様の庭に咲く百万本の花の一輪。私が私らしく咲くことを許されているように、この子もこの子らしく咲くことを許されているはず。そうして咲いた色とりどりの花々が、この世界をこんなにも豊かに彩っている。だから世界は美しい」と。

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奥田敬子 Keiko Okuda

早稲田大学第一文学部哲学科卒業。現在、幼児教室エンゼルプランVで1~6歳の幼児を指導。毎クラス15分間の親向け「天使をはぐくむ子育て教室」が好評。一男一女の母。