web-201703-岡野宏先生

王室、 皇室の女性たち その魅力を探る 元NHK美粧師 岡野 宏さん インタビュー

40年にわたりNHK美粧部に勤め、王室、皇室の方のメイクアップにも数多く携わってきた岡野宏さん。
国の象徴として輝きを放つ王室、皇室の女性たちの魅力についてお話をうかがいました。

王室・皇室の方の美しさの秘密

仕事柄、きれいな方にはたくさんお会いしてきましたが、女優と王室や皇室の方々の「美しさ」には違いがあります。演技でも「女王様を演じるのは難しい」と言いますが、そういった方々の品格や雰囲気は、短期間でつくれるものではありません。
王室や皇室は豪華できらびやかに見えますが、それだけではありません。そういった方々は、「国民の期待に応えるために自分はどうあるべきか」を第一に考えて、外見や雰囲気をつくられている。ただ高価な宝石をつけているわけではないのです。

王室、皇室の女性たち1 ダイアナ妃の赤い水玉のドレス

1986年にダイアナ妃が初来日されましたが、そのときに着ていた白地に大きな赤い水玉のドレスは、とても話題になりました。実はダイアナ妃は、「これは自分には着こなせない」とおっしゃっていたそうです。お付きの方も、「このドレスをいつ着るか、すごく問題になっていたんですよ」と言っていました。
あのドレスはデザイナーが「日の丸」を意識して作ったものなのだそうです。自分の好みではなかったかもしれませんが、ダイアナ妃は日本の国民に喜んでもらうためにお召しになりました。
来日のときにチャールズ皇太子とダイアナ妃がとても気にされていたのが、当時デパートで開催されていた「イギリスフェア」の売り上げについてだったことからも、「国を背負って来ている」という思いが伝わってきました。

王室、皇室の女性たち2 エリザベス女王に見る「強さ」

1975年にエリザベス女王が来日された際にもお手伝いをしましたが、今でも印象に残っているのはエリザベス女王の「力強さ」です。肌の美しさや目力、色彩による存在感といった魅力の上に乗っているものが「強さ」でした。その強さはきっと……

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岡野 宏 (おかの ひろし) 

1940年、東京生まれ。テレビ白黒時代よりNHKアート美粧部に在籍。40年以上にわたり、国内外の俳優だけでなく、田中角栄をはじめとする歴代総理、松下幸之助、本田宗一郎、盛田昭夫などの経営者や、川端康成、司馬遼太郎などの文化人まで、延べ11万人のメイクやイメージづくりを行う。“「顔」はその人を表す名刺であり、また顔とは頭からつま先までである”という考えのもとに行うイメージづくりには定評があり、吉永小百合の代表作となった「夢千代日記」のメイクや市川海老蔵のデビューイメージ指導も担当。NHK大河ドラマ、紅白歌合戦等のチーフディレクターを務め、2000年にNHK退所後は、キャスターや政治家、企業向けにイメージアップの研修や講演活動などを国内外で行っている。選挙ポスターを担当した議員は必ず当選すると言われ、「縁起がいい」と美濃部亮吉元東京都知事から記念撮影をねだられたこともある。著書に『一流の顔』(幻冬舎)、『渡る世間は顔しだい』(幻冬舎)、『トップ1%のプロフェッショナルが実践する「見た目」の流儀』(ダイヤモンド社)、『心をつかむ顔力 コンプレックスを強さに変える法則』(PHP研究所)等。