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子育て110番 vol.67 「目には見えないけれど尊いもの」の価値がわかる子に育てるには

「私の子育て、これでいい?」――子育て中のママたちは、毎日が試行錯誤の連続です。そんなママたちに、大切な子育てのヒントをお届けします。

この世には「プライスレス」なものがある

以前、あるカード会社のCMが評判になりました。
「息子と初めて渓流釣りをした。釣り仲間ができた。プライスレス=お金で買えない価値がある。買えるものは○○カードで」という、冷静に考えるとちょっと矛盾のある内容なのですが、この「プライスレス」というキャッチコピーが人々の心をつかみ、流行してCMはシリーズ化されました。
プライスレスとは、本来、値段をつけることができないほど貴重なもの、大切なもの、という意味です。みなさんなら何を思い浮かべますか?「子供」「家族」「恋人」など愛する誰かだったり、「愛」「優しさ」「心」「命」「時間」「夢」「幸福」「善」「信念」「信仰」など、もっと抽象的なものだったりするかもしれません。
人は、値段がつけられないようなもの、目で見たり手で触ったりすることができないもののなかに、尊い価値が存在すると、ごく自然に考えます。国や文化の違いにかかわらず、人々はそういう「尊いもの」を大切にしています。この世の貨幣価値や俗世間的な価値とは一線を画した、汚してはならないもの、聖なるもの、天上の価値というような価値観を、みな持っているのです。
こうした価値観を失うと、人は「人間らしさ」をなくしていきます。愛がわからない、心がわからない、ひとつの命の尊さがわからない、善なるものがわからない、信念や信仰の尊さがわからない。それは恐ろしいことです。
こういう、大切なものの価値がわかる心を「情操」と言います。情操は、誰の心の奥にもあるのですが、健やかに芽吹くかどうかは、10歳前後までの子育てが大きく影響します。理論や理屈、頭で理解する前の、体に沁み込むような生きた魂の教育が必要です。

尊いもの、ありがたいもの

私が子供のころ、家のすぐそばに神社がありました。本殿がとても大きく、広い境内は子供たちの格好の遊び場でしたが、両親は、この神社の前を通るときに必ず拝礼をしました。一度たりとも欠かしたことはないと思います。当然子供たちにも「神様には、威儀を正してちゃんと拝礼しなさい」と教えてくれました。おかげで、どの神社仏閣の前でも拝礼する習慣がつきました。自宅の神棚と仏壇両方にも、毎日拝礼するのが当たり前でした。両親は、よく「神様、仏様は、ありがたいなぁ」「偉いなぁ、尊いなぁ」と言っていたので、私も「そうか、神様、仏様はありがたいんだなぁ、尊いんだなぁ」と思うようになりました。
中学1年のとき、親元を離れてひと月余りスイスのローザンヌにある学校に行きました。日曜に訪れた教会で牧師さんのお話を聞いたのですが、「LOVE」以外ほとんどわかりませんでした。でも、教会の礼拝堂の厳かで聖なる雰囲気に、涙が出ました。これが尊いということか、すごいなあ、大事にしたいなあ、と思いました。
人は、聖なるものや尊いもの、ありがたいものを忘れると、傲慢になり、感謝することや謙虚に学ぶことを忘れます。わが子が人として健やかに美しく成長し続けられるように、どうか小さいころから、目に見えないものの価値を、親の生き方と言葉で教えてあげてみてください。

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エンゼルプランVは、全国140教室で、信仰に基づく豊かな情操教育を行っています。また、考える力を伸ばす知育や創造性を育む活動を通して、子供たち一人ひとりの個性を大切に伸ばします。
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記事DATA

奥田敬子 Keiko Okuda

早稲田大学第一文学部哲学科卒業。現在、幼児教室エンゼルプランVで1~6歳の幼児を指導。毎クラス15分間の親向け「天使をはぐくむ子育て教室」が好評。一男一女の母。