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こころと漢方「秋のプチうつ」

秋風が心地よい毎日。過ごしやすい季節なのに、なぜか心は沈みがち……。なんてことはありませんか。
秋は夏の疲れや冷えが出やすい季節。体と心は連動しているので、体調がすぐれないと気持ちまで沈んでしまうんですね。ちょっとセンチメンタルになるくらいなら心配いりませんが、日増しにひどくなるようなら、ご用心。
漢方では消化器系(体)が弱ると心も弱るという考え方から、プチうつには胃の調子をよくする半夏厚朴湯や加味帰脾湯が多く処方されます。実際に、夏に摂取した水分やアイスクリームなどにより、秋は胃が弱りがち。
もう冷たいものは控えめにして、体を温める食材を摂りましょう。かぼちゃなど秋の味覚がおすすめです。旬のものこそ、その季節に体が求める食べ物なんですね。
そして、ゆううつな気持ちの原因について、ふり返ってみましょう。案外、小さなことだったりしませんか? どうにもならないものに囚われすぎず、さらさらと毎日を生きることが一番の特効薬です。

プチうつ予防の食選び

避けるべき食べ物
冷たいものや甘いものは、胃や体を冷やします。唐辛子などの刺激物も胃を荒らすため避けましょう。

避けるべき食べ物イラスト

おすすめの食材
かぼちゃやさつまいも、きのこなどの秋の味覚は、体を温めてくれます。

おすすめの食材

プチうつに多く処方される漢方薬
※半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
体を温め、胃腸の働きをよくする厚朴が配合されています。
※加味帰脾湯(かみきひとう)
滋養強壮作用のある人参が胃を強くします。

注:漢方薬の効き目には個人差があるため、症状が同じでも効果があるとは限りません。必ず漢方を扱う医師、薬剤師の診断を受け、自分に合ったものを処方してもらいましょう。
Dr.ジョージのまったりこばなし
ゆううつな気分は英語で「メランコリー」。語源はギリシャ語の「メランコリア」で、「黒胆汁」という意味です。
古代医学では「黒胆汁」が過剰に分泌されるとうつ状態になるとされ、この名前になったとか。「黒胆汁」は想像上のものですが、たしかに胆汁がつくられる肝臓も消化器系の一部。古代医学はあながち間違ってはいなかったかもしれませんね。
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記事DATA

小林城治 Joji Kobayashi

精神科・心療内科医

医療法人社団ヘルメス会「J戸越銀座クリニック」理事長。

高い実績を認められた復職支援(リワーク)の専門機関、薬だけに頼らない療法で社会復帰をサポート。現代書林『赤ひげ名医シリーズ』に掲載他、日本テレビ『ニュースゼロ』TV東京『ワールドビジネスサテライト』等、テレビ出演も多数。

書籍『2014最新版 現代の赤ひげ 医療最前線の名医12人』に選ばれている。

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