漢方入門 「頭痛」

長い歴史がある漢方薬。
その効能や知識をDr.ジョージがわかりやすく解説します。

今回のテーマ 頭痛

あてはまる項目にチェックを入れてください。チェックがいちばん多いタイプがあなたの頭痛タイプ。対応する左ページの漢方薬が、一般的に処方されることの多いものです。

 

 
タイプ1 が多くあてはまる人 ストレス性の頭痛

葛根

葛根湯 (かっこんとう)

(葛根、麻黄、桂皮、芍薬、甘草、大棗、生姜)

身体を温めて血管を開き、血流をよくして筋肉の緊張を取るため、頭痛にも効いていきます。汗をかかない体質の方の、風邪による頭痛にもよく効きます。

そのほかのおすすめ漢方薬

◦柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)
◦当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
◦半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)

 
タイプ2 が多くあてはまる人 片頭痛

ごしゅゆとう

呉茱萸湯(ごしゅゆとう)

(呉茱萸、人參、大棗、生姜)

片頭痛の原因のひとつ、体内に滞った水(水毒)を取り除きます。大棗と生姜の働きにより、胃にもやさしい漢方薬です。

そのほかのおすすめ漢方薬

◦加味逍遙散(かみしょうようさん)

 
タイプ3が多くあてはまる人 風邪による頭痛

けいしとう

桂枝湯 (けいしとう)

(桂枝、芍薬、生姜、大棗、甘草)

桂枝が身体を温めてゆるやかに発汗させて頭痛を止める、風邪にもよく効く漢方薬です。また、冷えによるのぼせを引き下げる効果もあります。

※汗をかかない体質の方には葛根湯をおすすめします

そのほかのおすすめ漢方薬

◦柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)
◦川芎茶調散(せんちゅうちゃちょうさん)

 
タイプ4が多くあてはまる人 常習性の頭痛

せんきゅうちゃ

川芎茶調散 (せんきゅうちゃちょうさん)

(香附子、川芎、荊芥、薄荷、白芷、防風、羌活、甘草、茶葉)

鎮痛作用で痛みを鎮め、血の巡りをよくして温めて頭痛を治していきます。茶葉に含まれるカフェインには頭痛を抑える効果があります。不妊治療にも使われる漢方薬です。

そのほかのおすすめ漢方薬

◦当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくじゃごしゅゆしょうきょうとう)

注:漢方薬の効き目には個人差があるため、症状が同じでも効果があるとは限りません。必ず漢方を扱う医師の診断を受け、自分に合ったものを処方してもらいましょう。

 

Dr.ジョージの漢方小ばなし

漢方の基本に「気血水(きけつすい)理論」があります。「血」「水」は目に見える“物質”ですが、身体を巡る目に見えないエネルギーである「気」こそが漢方では最重要視されています。心と身体は一体であるという「心身一如(しんしんいちにょ)」や「色心不二(しきしんふに)」の根本ともいえる考え方ですね。心と身体の両方から病気や不調を治すのが、漢方なのです。

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記事DATA

小林城治 Joji Kobayashi

精神科・心療内科医

医療法人社団ヘルメス会「J戸越銀座クリニック」理事長。

高い実績を認められた復職支援(リワーク)の専門機関、薬だけに頼らない療法で社会復帰をサポート。現代書林『赤ひげ名医シリーズ』に掲載他、日本テレビ『ニュースゼロ』TV東京『ワールドビジネスサテライト』等、テレビ出演も多数。

書籍『2014最新版 現代の赤ひげ 医療最前線の名医12人』に選ばれている。

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