こころと漢方 「不眠」

不眠

熱帯夜が続く夏の夜。寝苦しくて目が覚めることも多かったのではないでしょうか。不眠の原因として多いのは、こういった暑さはもちろん、ストレスからくるイライラや不安です。

不眠の症状はさまざまで、寝つきが悪い、深夜や早朝に目覚めてしまう、十分な睡眠をとっているのにすっきりしない、などがあります。
上記のような症状が出ても、生活や仕事に影響がなければ放置してしまいがちですが、不眠はうつ病や不安障害などの精神疾患の入口ともいわれ、注意が必要です。
まずはイライラを静め、リラックスしましょう。おすすめは、お風呂にゆっくりつかって体を温めること。お風呂から上がって体が冷めていくときに脳の奥の体温も下がり、眠くなるのです。
それでも不眠が続く場合は、病院で診察を受けましょう。漢方では、神経の高ぶりを静める柴胡(さいこ)を配合した抑肝散(よくかんさん)や、竜骨(りゅうこつ)や牡蠣(ぼれい)のカルシウムを含む桂枝加竜骨牡蠣湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)のほか、虚弱体質の方には酸棗仁湯(さんそうにんとう)が主に処方されます。

 

 
 

不眠に多く処方される漢方薬

イライラや不安の強い人

→抑肝散(よくかんさん)、桂枝加竜骨牡蠣湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)

体も心も疲れ果てている人

→酸棗仁湯(さんそうにんとう)

 

Dr.ジョージのまったりこばなし

眠れない夜は羊を数えるとよく眠れる、なんて一度は聞いたことがありますよね。
でも、「羊が1匹、羊が2匹……」と数えても、かえって目が冴えてしまいませんか。
それよりも今日一日を振り返り、『生かされていた』ことに感謝して、心の中で「ありがとうございます」をくり返してみましょう。きっと静かな夢路へと誘ってくれます。

 

 

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記事DATA

小林城治 Joji Kobayashi

精神科・心療内科医

医療法人社団ヘルメス会「J戸越銀座クリニック」理事長。

高い実績を認められた復職支援(リワーク)の専門機関、薬だけに頼らない療法で社会復帰をサポート。現代書林『赤ひげ名医シリーズ』に掲載他、日本テレビ『ニュースゼロ』TV東京『ワールドビジネスサテライト』等、テレビ出演も多数。

書籍『2014最新版 現代の赤ひげ 医療最前線の名医12人』に選ばれている。

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