こころと漢方 皮ふのトラブル

心と体の不調について、Dr.ジョージが漢方の知識とともにわかりやすく解説します。

 

皮ふのトラブル

じめじめ汗ばむこの季節、肌がかゆくなったり、ポツポツ湿疹ができたり……。
梅雨から夏にかけては発疹や毛のう炎ができやすく、特にお子さんはあせもやとびひ(伝染性膿痂疹)に悩まされる時期です。
これらの症状は、汗をよくかく場所にカビやブドウ球菌などの細菌が感染して起こります。さらに食欲不振やだるさ、倦怠感などの症状も合併しやすいのでご注意を。皮ふは体の表面でバリアの役目を果たしているため、破られると消化器系にダメージを受けやすくなります。皮ふと消化器官は、連動しているんですね。
予防方法は、シャワーではなく湯船につかるなどして皮ふを清潔に保つのはもちろんですが、すでに症状が出ている場合は、あまり気にしないことも大切です。ストレスや不規則な生活もトラブルの原因になりますし、緊張などのストレスを感じているときの汗は感染症を引き起こしやすい“悪い汗”と言われています。
漢方では黄耆建中湯(おうぎけんちゅうとう)が多く処方されます。消化器系に効く漢方に汗の量を調節する黄耆(おうぎ)が加わり、皮ふトラブルと消化器系の不調の両方に働きかけます。
心身ともに規則正しい生活をしていれば、予防や完治も可能です。皮ふトラブルばかり気にせず、元気に夏を楽しんでください。

 

皮ふのトラブル

 
 湿度が高いとカビやダニが繁殖しやすく、皮ふトラブルの一因に。ふとんはこまめに日干ししたり、ふとん乾燥機を使いましょう。シーツも清潔なものを使用してください。殺虫剤などはかえって皮ふに悪影響を与えることも多いため、要注意です。

 

皮ふトラブルにおすすめの漢方薬

皮ふ炎、湿疹など  黄耆建中湯(おうぎけんちゅうとう)…寝汗を抑え、消化器系の不調にもよく効きます。

毛のう炎やとびひなどの感染症 排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)化膿性の皮ふ病に効果を発揮。腫れや発赤(ほっせき)をしずめます。

 

Dr.ジョージの漢方こばなし

東洋医学の根本理論に、「人与天地相応也(人と天地はお互いに影響し合う)」があります。人間などの生き物、自然、宇宙などすべては生命エネルギー、「気」で構成されているという考え方ですね。
人類の気(思考)が乱れて天の気と調和できないと、天変地異が起こるとも言われます。世界を構成する「気」に、一度思いを巡らせてみてはいかがでしょうか。

cover_201107
続きは本誌へ
記事DATA

小林城治 Joji Kobayashi

精神科・心療内科医

医療法人社団ヘルメス会「J戸越銀座クリニック」理事長。

高い実績を認められた復職支援(リワーク)の専門機関、薬だけに頼らない療法で社会復帰をサポート。現代書林『赤ひげ名医シリーズ』に掲載他、日本テレビ『ニュースゼロ』TV東京『ワールドビジネスサテライト』等、テレビ出演も多数。

書籍『2014最新版 現代の赤ひげ 医療最前線の名医12人』に選ばれている。

公式サイト