感謝の心の育み方 -前編-(2016年6月号)

2009年12月12日(土)津山支部精舎(岡山県津山市)にて説かれた説法「感謝の心」より抜粋にて紹介(全2回)

 

「親に対する感謝の心」が薄れている原因とは

「感謝」については、いろいろな宗教のなかでずいぶん教えられていますが、今の世相を見る限り、「親に対する感謝の心」が非常に薄れてきているように思います。

これは、時代の移り変わりなのかもしれませんが、子供の「親に対する感謝の心」が薄れ、それが今、高齢化社会の問題にもなって、「親の面倒は国に見てほしい」という方向につながっているところがあります。そして、国のほうは、そのための税収が足りなくて苦しんでいる状況です。

ただ、年を取った親を養う、あるいは、病院で治療するなどの「親の面倒を見る力」は、親と同居するかどうかは別にして、子供としては基本的に持っておきたいものです。そのぐらいが恩返しの最低ラインで、人間として当たり前のことではないかと思います。自分は育ててもらっていながら、「親の面倒は国が見てほしい、県が見てほしい」という考え方には、少し甘いところがあるのではないでしょうか。

もちろん、何の縁故もなく、家族は自分一人だけという方の場合は、仕方ないとは思います。しかし、子供がいるにもかかわらず、老後をすべて国に頼らなければならないとしたら情けない話だと思います。そういう風潮で財政赤字が増え、国が沈んでいくのであれば、考え方に間違いがあると言わざるを得ません。

この原因を根本に立ち戻って考えると、「宗教心、道徳心が薄れている」ということ、そして「感謝の心がない」ということです。

人間は、年を取れば、頭脳も衰え、体力も衰えるものです。若い人や働き盛りの人から見れば、どうしても〝下り坂〟です。人は、元気いっぱいのときには若い人を叱れても、もう一段年を取ると、叱る力もなくなってきます。仕事に就いているうちはまだよいのですが、会社を辞めて仕事がなくなり、収入がなくなってくると、さらに権威が薄れて、年下の人を叱ったり、指導したりすることができなくなってくるのです。

そういう方は、「若い人に一喝するだけの根拠、〝魔法の杖〟をください」と言いたいところでしょう。その根拠を差し上げるとしたら、「感謝の心が大事だ」ということです。「感謝の心がない」というのは、人間ではなく動物だということです。人間であるなら、やはり感謝の心を持たなければならないと思います。

「恩」のなかには、いろいろな形で受けている「人の恩」もあれば、住んでいる町や市、県や国、社会あるいは会社などから「間接的に受けている恩」もあります。そうした恩を受けて現在の自分があるということに気がつき、感謝・報恩の心を持って一生を生きられる人がいる一方で、そういう恩を全部忘れて、自分一人だけで生きてきたかのように思っている人もいます。

今は、どちらかというと後者の人、「自分は周りの人から何もしてもらえず、被害だけを受けた」と思っているような人が多くなってきつつあるようです。これは、宗教的にいえば地獄的な方向なのです。

 

感謝できることは「天国的な状態」でもある

一方、「天国的な人」は、ささやかなことに対しても感謝の心を持つのが普通です。それが大事なことなのです。人間は「自分が与えてもらえなかったこと」を言うものですが、実際は「自分が与えてもらったこと」を忘れてしまっています。これは人間の〝忘恩体質〟で、本当に情けないところでもあります。いろいろなものを与えてもらっているにもかかわらず、それを忘れてしまうようです。被害を受けたことや親からいじめられたこと、怒られたことは、けっこう覚えているのですが、一生懸命してもらったことは忘れているのです。

例えば、子供は、母親に怒られた記憶だけは、しっかり忘れないで頭にインプットされているのですが、母親が一生懸命に手間をかけてくれたような記憶は、大きくなると忘れてしまいがちです。……

 

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Are You Happy?6月号

大川隆法 Ryuho Okawa

幸福の科学グループ創始者兼総裁

1956(昭和31)年7月7日、徳島県に生まれる。東京大学法学部卒業後、大手総合商社に入社し、ニューヨーク本社に勤務するかたわら、ニューヨーク市立大学大学院で国際金融論を学ぶ。81年、大悟し、人類救済の大いなる使命を持つ「エル・カンターレ」であることを自覚する。86 年、「幸福の科学」を設立。信者は世界100カ国以上に広がっており、全国・全世界に精舎・支部精舎等を700カ所以上、布教所を約1万カ所展開している。説法回数は2700回を超え(うち英語説法100回以上)、また著作は29言語に翻訳され、発刊点数は全世界で2300書を超える。『太陽の法』(幸福の科学出版刊)をはじめとする著作の多くはベストセラー、ミリオンセラーとなっている。また、映画「さらば青春、されど青春。」(2018年初夏公開)、「宇宙の法-黎明編-」(同年秋公開)など、13作の劇場用映画を製作総指揮している。ハッピー・サイエンス・ユニバーシティと学校法人 幸福の科学学園(中学校・高等学校)の創立者、幸福実現党創立者兼総裁、HS政経塾創立者兼名誉塾長、幸福の科学出版(株)創立者、ニュースター・プロダクション(株)会長、ARI Production(株)会長でもある。

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